※2022年10月4日追記しました。
こんにちは(*^^*)
アトリエジェムカフェの佐藤宏太です。
いつも当ブログをご覧頂きありがとうございます!
さて本日は、「金とプラチナの価格高騰」について、ジュエリー屋の観点から、お伝え致します。
2022年に入ってからの金やプラチナの価格高騰を受け、今、ジュエリーの製作や購入は見送るべきか?それとも、今後もっと値が上がる前に、今の段階で製作したり購入するべきか?悩んでいる方もいらっしゃるかと存じます。
結論からお伝えすると、
「この先一年間の中で使う必要がなければ、新規でジュエリーを作るべきではない」
と私は考えています。
既にご存知の方もいらっしゃるかと存じますが、現在、金とプラチナの価格が上がっています。
金(K24)については、史上最高値の\8,000/gを更新し更に上がる気配があり、
プラチナ(Pt1000)についても2021年12月には\3,500/g前後で推移しておりましたが、
現在は¥4,000/gを超えて、まだ上がりそうです・・・。
※貴金属の相場額は、いずれも田中貴金属工業(株)様の発表相場を参考にしております。
更に、2022年10月4日現在、1ドル=144円と、急激な円安となっています。金相場はドルでの取引となっておりますので(ドル建て)、対ドルでの円相場が安くなればなるほど、金を購入するのに必要な金額が高くなるので、結果日本での金の価格が上がっていく事になります。
プラチナに関して言えば、プラチナ自体の値上がりはさほどでもないのですが、ジュエリー用に使われるプラチナはPt900や850といって、プラチナを「パラジウム」という別の金属で割って使用するのですが、このパラジウムが急激に値上がりしています(今年2月には\8,500/g前後でしたが、3月に入り¥12,000/gまで上がりました)。
プラチナの値上がりに加えパラジウムの値上がりも重なり、ジュエリー用のプラチナが値上がりしているのです。
これは、新しいジュエリーを製作するときのコストが大きくなってしまうので、私としては非常に悲しい出来事に感じています。
例えば男性用の結婚指輪、幅3ミリのシンプルな甲丸タイプ、リングサイズ15号でお仕立てするとします。使うプラチナ(Pt900)は約6g。2022年1月から比べ、3月現在の値上がり幅で計算すると、Pt900はgあたり約500円値が上がっており、結果3,000円分以上、指輪製作のコストが上がります。
私は貴金属相場や世界情勢の専門家ではないので、今後の金属価格の上下幅がどれほどになるかはっきり言い切る事はできないのですが、今回の金、プラチナの値上がり原因は、現在のウクライナ情勢にまつわる世界的な危機感と、世界市場の4割を占めるパラジウムをロシアが産出しているという事。
またパラジウムの主な用途は自動車産業なので、今後使用量が減るという事は見込めず、市場の少ないパラジウムを奪い合う事になる可能性が高い(値段が上がる)と考えています。
いずれにせよ、金やプラチナの値上がりは今回のウクライナ情勢が大きく関わっております。世界情勢が落ち着けば、下がる可能性は大いにあります。ただ、この世界情勢がいつ落ち着くのか?これが1カ月後なのか、半年後なのか、はたまた1年後なのか・・・それに関しては全くの未知数なのですが・・・💦
なるべく早く平和な世の中になる事を、切に願うばかりです。
追記:現在、円安の影響で日本国内の金価格は高い水準となっていますが、アメリカでの金価格は下がっております。つまり、現在の円安状況がおさまり、以前のような1ドル=100円のような状況になれば、併せて日本の金価格相場もかなり下がる可能性があります。
必ず、とは断言できませんが、金でジュエリーを製作したいと考えている方は、製作のタイミングをまだ少し先にした方が良いかもしれません。
【お得にジュエリーを作りたい、もしくは購入したい方へ】
もし、なるべくジュエリーをお得に買いたい、あるいは作りたいという場合は「ジュエリーリフォーム」をお勧め致します。
ジュエリーリフォームとは、現在お客様がお持ちの貴金属をお預かりして溶かし、形を変えて作り直す事です。
当店では金もプラチナも、溶かし直して再利用させて頂きます。こうすることで、新規に貴金属を購入する事なく製作できるので、結果、費用が安く済みます。
結婚指輪や婚約ジュエリーを作る際に、お母様やご祖母様のジュエリーをご持参頂き、その金属を溶かして指輪やネックレスにお仕立てする方も、増えてきております。
日本にはご家庭に眠っているジュエリーが「数兆円」とも言われております。もし、壊れてしまったり、デザインが古く、今は着けられないジュエリーをお持ちでしたら、ぜひジュエリーリフォームという選択もご検討頂ければ幸いです。
ジュエリーリフォームについて、内容や料金はこちらのページからご覧頂ければ幸いです。
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